学歴社会を考える。

大卒じゃないとまともな仕事に就けない。

 

 

よく聞きますが、今、実際に院卒・大卒の方々がされている仕事って、その学歴に相応しいものなんでしょうか?

 

私が働いている会社では「違います」と胸を張って言えます。

私の職場では老若男女、中卒から院卒までもが同じ作業場で、これまた全く同じ内容の仕事をしています。

最終学歴が中学校卒業であるお歴々の時代から考えれば、大卒とは「国を動かすエリート中のエリート」のみに求められるものでした。

それが今や、高卒の私が出来る仕事を大卒・院卒の方々が一緒にしているのです。

 

昔と比べて仕事が難しくなったわけではありません。

お歴々が言うには色んな機械が増えて、逆に楽になったとのことです。

 

 

どう考えてもおかしいですよね?

 

 

多くの会社、それも大企業と呼ばれる会社は特に、基本的に大学以上の新卒ばかり採用するようになりましたね。

そして院卒・大卒や総合職・一般職の括りで基本給の差を作っています。

大卒・院卒であるというだけで基本給が上がるのに、なぜより高度な仕事にあたらせないのか。

 

 

「より高度な仕事」がそもそも無いからではないですか?

 

 

相応しい仕事も用意できないのに、大卒を無駄に採用してませんか?

 

 

私は自分が勤める会社の本社など上位組織でどのような仕事が行われているか日々の詳細はよく知りませんが、その上位組織のおえらいさんが発足した内部講師(こちらもえらい人でした。)によるステップアップ研修などを受けて、こう感じました。

 

 

うすっぺらい…。

 

 

いえ、何も自社に対する愚痴を言いたい訳ではないのです。

前々回の記事にも共通することなのですが、弊社も経営上の問題が多すぎて何から強化したらいいか分からない状態に陥っており、とりあえず人を育ててみようという試作に巻き込まれているのですが、それもここで話すべきではありませんね。

 

私の考える大卒以上の方々の仕事はこういった研修などの構成や、企画開発や経営コンサル、業務フローの作成などの考えることがメインのお仕事です。

今後会社をどう成長させていくのか、それを考えるための知識を学生時代に学んでこられたのではないかと思うのです。

 

実際にこういったステップアップ研修を企画するときには、以下のようなフローを辿っていくものですよね。

 

 

今の経営に〇〇という問題点がある

 ↓

問題点に対応できる人材を育てる必要がある

 ↓

これこれこういうスキルを得る為の研修参加者を選抜

 ↓

研修参加者にはこの時期までにこのレベルまで到達してもらう必要がある

 

 

これらのフローを一切無視した熱意だけ聞かされる一日、私はちょっと寝てました。

大変お恥ずかしい限りな話なのですが、あまりの衝撃だったのでどこかに書き残して起きたかったのです、すみません。

 

日本のトップを走る大企業さんにおかれましては、もう少しまともな研修をしておられるだろうと願わんばかりなのですが、いかがでしょうか。

おえらいさんの勢いだけではなく、目的とそのプロセスが明確に伝わるように考えられた人材育成研修がなされているでしょうか。

 

 

研修を受けた後に気になって、知人に普段の仕事ぶりを聞いて回ってみたところ、

「会議資料をまとめるパワポ作りだけで半日潰れる」

「近況報告だけの会議が一週間に何度もある」

「データ入力だけで一日潰れる」

といった話がボロボロ出てきました。皆さん大卒以上のプロパーです。

 

何のための大卒プロパーなのでしょうか。

パワポ作りや単調なデータ入力は高卒以下や中途にやらせて下さい。

頭の良い若手に考えさせて、老練のおえらいさんは「うんうん」と頷いててください。

 

学歴を求める割に無駄遣いするのは止めてください。

 

 

私はかねてから、労働人口を増やすのに定年を延ばす必要は無いと思っています。

たった5年程度の時間稼ぎをするよりも、定職に就けていない生産世代を新規で採用してしまえば20年30年は安泰です。

 

一時期、氷河期世代の生みの親と呼ばれる人が氷河期世代を作らないと大々的に発表した一企業の雇用策が話題となり、物議を醸していましたね。

 

あまりに待遇が悪い労働条件であったため、物凄いバッシングを受けていました。

 

ですが根幹の部分で、この氷河期世代を始め、リーマンショック世代、震災世代に何らかの強力なサポートが必要なのは誰の眼から見ても明らかなんですよね。

 

そういった雇用問題を解決するためにも、企業は大卒以上に相応しい考える仕事をさせ、単調な作業には高卒や中途をあてがっていった方が良いのではないかなあと考えるこの頃です。

 

 

それでは。